カフェのWi‑Fi、つないで大丈夫?「cafe-wifi-okawari」に通信しないネットワーク診断を追加しました

カフェの無料Wi‑Fiの時間切れを自動でつなぎ直すMac用ツール「cafe-wifi-okawari」に、ネットワークの診断を追加しました。
つながり続けるのは便利ですが、カフェの無料Wi‑Fiの多くは暗号化されていません。同じWi‑Fiにいる誰かがルーターになりすましたり、自分のMacの設定が外から入りやすい状態になっていたりしても、ふだんは気づけません。そこで、今つないでいるWi‑FiとこのMacの設定を10秒ごとに見て、危ない兆候があるときだけメニューバーでお知らせするようにしました。
すでに使っている方は、導入のときと同じ1行をもう一度実行するだけで更新できます。同意の記録はそのまま残ります。
☕ 導入方法・詳しい説明
hiroaki-com/cafe-wifi-okawari
診断の項目・限界・無効にする方法はこちらから。
こんな不安に向けた機能です
- カフェのWi‑Fiで作業していて、通信を盗み見られていないか少し気になる
- VPNを使っているつもりでも、本当に全部の通信がVPNを通っているのかわからない
- 開発中の Ollama やファイル共有が、お店の他の人から見える状態になっていないか心配
3つの特徴
通信しないで診断します。 見るのは、Macにもともと入っているコマンドで読める「今の接続情報」と「このMacの設定」だけです。外部のサーバーに問い合わせたり、お店のWi‑Fiの他の端末を調べたりはしません。診断を足しても、ツールの通信先は増えていません。
危ないときだけ、そっと知らせます。 ふだんはメニューの「Network Check」を見たいときに開くだけです。なりすましなどの兆候を見つけたときだけ、カップのアイコンの右に ⚠ が付きます(例: ✓⚠)。ダイアログで作業を止めることはありません。⚠ は兆候が消えても、別のWi‑Fiに移っても残るので、席を外していても見逃しません。確かめたら「Dismiss Network Warning」で消せます。
再接続の仕組みとは切り離しています。 診断は本体とは別のスクリプトで動き、お互いのファイルを読みません。診断が失敗しても、自動の再接続には影響しません。不要なら、診断だけを外して入れ直すこともできます。
見ている項目
メニューの「Network Check」には、次のような項目が並びます(メニューは英語のみ)。
| 見るもの | 注意(黄)・危険(赤)になる例 |
|---|---|
| Wi‑Fiの暗号化 | 暗号化なしのWi‑Fiは注意。VPNと HTTPS のサイトだけを使うよう案内します |
| ルーター(ゲートウェイ) | つないでいる途中にルーターの機器の番号が変わったら注意、もう一度見えたら危険(ほかの機器がルーターを名乗っている兆候) |
| DNSサーバー | 途中でWi‑Fiが配るDNSサーバーが変わったら注意、もう一度見えたら危険(サイト名の問い合わせを横取りしている兆候) |
| 経路 | VPNを使っているのに、一部の通信がWi‑Fiに直接出ていたら危険 |
| プロキシ・IPv6のルーター | プロキシの自動検出や、途中で現れた・変わったIPv6のルーターは注意 |
| ファイアウォール・AirPlay受信・共有 | ファイアウォールが無効、AirPlay受信や画面共有が有効なら注意 |
| このMacで待ち受けているアプリ | Ollama などが同じWi‑Fiの他人から届く状態なら注意 |
| macOSの更新・追加したルート証明書 | 更新が残っている・7日以上確認していない・自分で足したルート証明書があるときは注意 |
「危険(赤)」は、ふつうのWi‑Fiでは起きないことを見たときだけにしています。1回見ただけでは注意どまりにして、一時的な揺れで赤くならないようにしました。
自宅ではなかなか試せないので、実際のカフェで入店から時間切れ・自動の再接続のあとまで動かし、誤って危険と出ないことを確かめました。お店のWi‑Fiに攻撃を仕掛けるわけにはいかないので、なりすましの検出は、実際のWi‑Fiで取った接続情報に攻撃で起きる変化を1つずつ差し込んで確かめています。
更新・使い方
導入済みの方も初めての方も、ターミナルで次の1行を実行します。
cd "$(mktemp -d)" && curl -fsSLO https://github.com/hiroaki-com/cafe-wifi-okawari/releases/latest/download/cafe-wifi-okawari.tar.gz && tar -xzf cafe-wifi-okawari.tar.gz && zsh cafe-wifi-okawari/install.sh
Installed: と出たら完了です。メニューバーのカップをクリックし、「Network Check」を開くと診断の結果が見られます。設定を変えてすぐ確かめたいときは「Check Now」を押してください。
診断が不要な場合は、Enter を押す前に末尾へ --no-netcheck を付けて実行すると、診断だけを外して入れ直せます。
診断でできないこと
緑は「見た範囲で異常が見つからない」という意味です。暗号化なしのWi‑Fiでは、緑が並んでいても盗み見はありえます。また、最初からなりすましているWi‑Fiや、お店を装った偽のWi‑Fiは見分けられず、腕のある攻撃者なら診断を避けることもできます。診断は見るだけで、攻撃を防いだり設定を直したりはしません。大事なやりとりには、これまでどおり VPN と HTTPS のサイトを使ってください。
このMacのMACアドレス・IPアドレスやWi‑Fiの名前は、メニューにもログにも出しません。画面共有に写っても差し支えありません。
もし誤って ⚠ が出た場合や、気になる動きがあった場合は、GitHub の Issue で教えていただけるとうれしいです。つながり続けるだけでなく、少し安心してカフェで作業できるようになればと思います。
